コンピュータ・グラフィックス 授業
CG Computer graphicsの大学授業
授業概要
CG Computer graphicsは、コンピュータを用いて画像や映像を生成する技術であり、その応用分野は極めて多岐にわたっている。これまでに、機械や建築分野における設計支援のためのCADシステム、自然科学や医療の分野におけるデータの可視化、産業,ビジネス,教育等の分野におけるプレゼンテーションなどに利用されてきたが、さらに最近では映画やTVの映像,ビデオ、ゲーム等の娯楽の分野にまで適用されている。
本講義では、これらの画像・映像生成に必要な基礎技術のうち、3次元CGの描画原理とアルゴリズムを理解することを目標としている。授業中に演習問題を解く時間を設けて理解が深まるようにする。
到達目標
①3次元CGに必要な数学的基礎を理解すること(高校2年程度の数学の知識が必要)。
②ディジタル画像表現、形状モデリング、ベジェ曲線、投影変換、幾何変換、隠面処理、シェーディング、テクスチャマッピング、レイトレーシング、色の表現方法、CGアニメーションの仕組みと動きの設定方法に関して説明出来ること。
③CGの応用分野、技術動向、課題について説明出来ること。
授業計画
(1)コンピュータグラフィックス入門
CGの応用分野、CG制作の概要
(2)CGの仕掛けを知る
ハードウェアの仕組み、形状モデルの表示、ディジタル画像表現
(3)3次元形状をモデリングする
境界表現、CSG表現、その他の表現方法
(4)自由曲面を表現する
ベジェ曲線、スプライン曲線、曲面パッチ
(5)数学基礎
ベクトル Vektor、線形代数学 Linear algebra
(6)3次元形状を2次元面に投影する
同次座標系と投影変換、平行投影、透視投影
(7)3次元形状を変形・移動させる
2次元幾何変換、3次元幾何変換
(8)隠れ面の消去を行う
ベクトルの内積と外積、Zバッファ法、スキャンライン法
(9)シェーディングとマッピングを行う
シェーディングモデル、スムーズシェーディング、テクスチャマッピング
(10)レイトレーシング Ray tracingを学ぶ
レイトレーシング法の原理、可視点の輝度計算、交差判定
(11)色の表現を知る
人間の視覚系のメカニズム、表色系、カラーマネージメント
(12)Animation アニメーションと変形
アニメーションの仕組み、キーフレーム法、動きの設定方法
(13)最新技術について
立体映像、注目される技術の紹介
(14)予備日
第5回〜第13回までの間に、1回ゲストスピーカーによる授業を入れる場合があります。
(15)到達度の確認
成績評価
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。成績評価割合は、確認テスト(50%)、レポート(25%)、出席(25%)。
第15回(予定)には、定期試験に相当する受験が必須の試験を行います。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。
教科書
新世代工学シリーズ コンピュータグラフィックス